高性能で手軽なゲームエンジンの登場によって、少人数のインディーズスタジオでもリアル系のゲームが開発しやすくなりました。それどころか個人でもリアルな『マリオ』や『ポケモン』動画を作ることができ、話題になることもあります。
そして2016年8月、超大作と見間違えるほどのゲームを1人で作る人が出てきました。
■『Lost Soul Aside』
まずはデモプレイ動画を御覧ください。
VIDEO
Lost Soul Aside – Trailer
どこかで見たキャラクターのようですが、開発者自身がFFXVのトレイラーを見た時に、「FFXVのモデルを使って似たようなゲームを作ることができる」と思って作り始めたとコメントされています。
もちろん将来的にはユニークなものにしなければダメで、自分の道を歩かなければならないとも付け加えられていますので、このまま続けることはないでしょう。
開発しているのはソウル在住の中国人ゲーム開発者「Yang Bing」氏ただ1人です。
スクエア・エニックスの『ファイナルファンタジー』とコーエーテクモの『ニンジャガイデン』を合わせたようなゲームを目指すとのことです。
■このデモの評価されるところ
Lost Soul Asideはゲームエンジンの『Unreal 4』を使用し、歩くシーンなどはモーションキャプチャーで、戦闘シーンはAutodeskの3Dアニメーションソフト『Maya』を使って手作業で動きをつけているとのこと。
台詞は別の人に頼まれていますが、基本的な部分はすべて1人で2年掛けて作っておられます。
Unreal 4のフォーラムにそのことが書かれていますが、批判されているのはキャラクターがFFXVそのものだということだけで、あとは評価する内容か前向きなアドバイスばかりとなっています。
このデモが公開されると同時に世界に広まり、世界中のゲームファンの間で話題となり、また、SonyとUnreal 4の開発会社Epic GamesがYang Bing氏に好意的な連絡を入れています。
2年掛かっているとは言え、1人でここまで作っているのは驚異的なことですからね。
■『Lost Soul Aside』の今後
Yang Bing氏は今回のことで自信がついたと話されており、今後も引き続き開発していくようですが、資金があるのかとゲームファンは心配しています。
連絡を取ってきたSonyとEpic Gamesからの支援があるのかわからないため、ファンの中からはKickstarterで資金を集めては、とアドバイスする人も出てきています。
しかしYang Bing氏はKickstarterで資金を集めるには責任が重すぎるとして、明確な予定はされていません。
2年間の努力から一躍注目の人となったわけですが、実力は間違いなく持っている人なので今後に期待が集まりますね。
また個人レベルでこういう実力者が出てきたということは、他にもまだまだ埋もれた人材がいる可能性があるということです。
ぜひそういった方々が頭角を現し、ゲーム業界で活躍されることを願います。