さぁ、島を発展させましょう、プレシデンテ!
という感じで始まる箱庭系経営シミュレーションなのですが、普通の箱庭経営ゲームと違うのは、あんまりのほほんとしてないところでしょうか。
お金を稼ぐのがたいへんというのはこの手のゲームでは当たり前ですし、トロピコも例に漏れないのですが、別な部分でとてもシビアなつくりになってます。
■選挙で勝つために
プレイヤーは島の大統領ではあるのですが、原則的には民主的な選挙で当選し続けないとゲームオーバーになってしまいます。
選挙で勝つためにはもちろん支持率が必要で、支持率を高めるためには、島の住民の希望を満たしてあげないといけません。
お金を稼ぎ、娯楽を提供し、食料を確保し、宗教施設を作り、治安を高め、環境にも気を使えと、様々な要求を出されます。
全ての住民を納得させるのは難しく、やはりどうしても一部住民を切り捨てるようなことが多いものです。
すると、彼らの支持を得た強力な対立候補者が選挙に立候補することになり、プレイヤーを大統領の座から引きずり下ろそうとしてきます。
■だって独裁者だもん
しかし、プレイヤーには様々な切り札があります。
選挙が近づいたら一時的に減税をして、住民を喜ばせるなんてのは古くからある手法ですし、裏で票を操作して不正選挙を行うなんて事もできます。
ばれたら次の選挙が大変になりますけどね。
さらには敵対派閥の重要人物を逮捕し投獄して活動を封じたり、あるいは、ひっそりと闇に葬るなんて事もできます。
■冷戦構造の中で
ところが所詮は小さな島の大統領に過ぎませんので、大国であるアメリカやソ連を無視することが出来ません。
選挙を軽視したり共産主義的な政策を取るとアメリカとの関係が険悪になり、島が海兵隊に占拠されてゲームオーバーです。
ソ連と同盟を結ぶことでそれを防ぐ事もできますが、今度はソ連の気に入る政策を取らないとやっぱりゲームオーバーとなります。
島の住民は数百人まで増えますが、その一人ひとりが個別の名前やパラメーター、家族や住居、仕事などのデータを持っています。
普通の箱庭ゲームとしても非常によく出来てますので、フレンドリーな大統領を目指しても十分楽しめます。
■トロピコ
http://tropico.zoo.co.jp/tropico01/introduction.php
■トロピコ5
http://www.jp.square-enix.com/tropico5/