マリーのアトリエは、ガストが発売しているPlayStation向けのRPGです。
RPGといえば、魔王が世界を支配しておりそれを救うために勇者が立ち上がったり、さらわれた姫を助けに行ったりするものが王道でしたが、マリーのアトリエはそのRPGの王道とは反するキャッチコピーを打ち出したゲームでした。
◆マンネリ化していたRPG全盛期に登場した、新たなる道のRPG
マリーのアトリエは、1997年にガストが発売したPlayStation向けのRPGです。
セガサターンにもエンディングなどが追加されたものが移植され、続編であるマリーとエリーのアトリエがセットになったものなどが後にドリームキャストやPlayStation2にも移植がされました。
主人公のマルローネは田舎から錬金術師を目指してザールブルグ王国のアカデミーに通う少女ですが、成績はアカデミーが始まって以来の最低で、アカデミーを卒業することは難しいとされていました。
アカデミーに勤めていてマリーの姉でもあるイングリド先生は、ザールブルグの街の中でアトリエを開き、その経営を5年間維持しつつ、高レベルのアイテムを製造することができたならアカデミーの卒業を認めるという条件を出します。
こうしてマリーは5年間、城下町にあるアトリエで卒業を目指し頑張ることになります。
5年間というタイムリミットがあり、さらにアトリエを維持し、卒業のためのアイテムを作らないといけないという課題をクリアするのがゲームの目的です。
しかし、5年間で卒業を出来なくてもゲームオーバーにはならないというのがこのゲームの面白いところでもあります。
5年間の間に様々な経験をすることで、錬金術師以外の道を見つけることもできれば、自力で卒業し、さらにアカデミーの高みを目指すこともできるというのがこのゲームの醍醐味です。
マルチエンディングを採用しており、5年間で起きた様々なイベントや出会いによってエンディングが変化するので何周もプレイをしてしまうといった人が続出しました。
◆世界観は普通のRPGと同じだけど、視点が違う。
ザールブルグの世界では、モンスターも出現しますし、盗賊やドラゴン、魔王も普通にいる世界です。
しかし、主人公だからといって魔王を倒す必要もなければ盗賊を退治する必要無いというのがこのゲームのポイントになっている気がします。
世界観は王道なのですが目線が違うことで違う物語があるという、その国にすんでいる別の人を演じるロールプレイによって、今までのゲームにはなかった王道を作ることに成功してるのです。