1982年に公開されたSF映画『ブレードランナー』は後世の作品に与えた影響の大きさから、今でも古典SF映画の名作として、多くの熱狂的なファンに支持される作品です。
2016年にはその続編となる『ブレードランナー2049』が制作され、2017年10月には日本国内での公開されました。
『ブレードランナー2049』の世界を体感できるVRゲームの発売が発表されました。
■公開当初はヒットしなかった『ブレードランナー』
1982年公開のアメリカ映画『ブレードランナー』は、映画監督のリドリー・スコットが1979年に公開されたSFホラー映画『エイリアン』に続いて制作したSF映画です。
SF小説家のフィリップ・K ・ディックの代表作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』の映画化作品ですが、原作とは世界観や設定が大きく異なっています。
当時のSF映画は『2001年宇宙の旅』に代表されるような、希望的な未来のクリーンな世界観を描くものが主流でしたが、映画『ブレードランナー』が描いた、退廃的で混沌とした未来像は、多くのクリエイターに多大な影響を与えました。
また、その世界観は1984年に出版されたウィリアム・ギブスンのサイバーパンクSF小説『ニューロマンサー』と多くの点で共通していたことから、後の“サイバーパンクムーブメント”のイメージの母体ともなり、その後のSF小説や映画の潮流を大きく変えた作品としても知られています。
『ブレードランナー』が公開された1982年は、スティーブン・スピルバーグの映画『E.T.』が記録的ヒットを飛ばした年でもあり、『ブレードランナー』の興行成績は振るいませんでした。
しかし、SFクリエイターやマニアは大きく絶賛し、次第にその知名度は高くなっていきます。
1993年には、アメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録され、公開時にはカットされたシーンを加えて再編集した「ディレクターズカット」や「ファイナルカット」と言ったいくつものバージョンが制作されました。
2017年には35年ぶりとなる続編映画『ブレードランナー2049』が公開予定で、前作主人公を演じたハリソン・フォードが同じ役で出演することも話題になっています。
■2049年のロサンゼルスを体感できるVRゲーム『Blade Runner 2049: Replicant Pursuit』
2017年7月20日、PC用VRデバイスメーカーであるOculusがAlcon Interactive Groupとの提携に伴う映画「Blade Runner 2049」のタイインVRコンテンツを発表、同社のGear VR向けの新作VRゲーム「Blade Runner 2049: Replicant Pursuit」を7月21日に発売されることが判明しました。
OculusのVR環境「Gear VR」専用タイトルとなるため、敷居は少々高いですが、『ブレードランナー2049』に興味のある方は映画に先んじて、このゲームで映画世界を体感してみてはいかがでしょうか？
